はっぴは、古くから日本で愛されている伝統衣装です。現代では、お祭りの衣装や職人さんの服装としてのイメージが強いでしょう。
このようなイメージから、「はっぴの着用シーンは限られていて、お祭りに参加でもしないとなかなか着る機会はない」と感じるかもしれませんが、実は活用シーンはもっと他にも考えられます。
はっぴを着こなして、オシャレに活動してみませんか? 今回は、はっぴのさまざまな着用シーンについてご紹介いたします。
はっぴの歴史
はっぴの語源は、平安時代にまで遡ります。平安時代の公家の正装は、着物をたくさん重ねて着る束帯(そくたい)というものでした。そのうちの1つに「半臂(はっぴ)」と呼ばれるものがあり、これが語源だといわれています。
江戸時代になるとはっぴは武家の間で流行し、家紋を入れて着ることが多くなりました。しかし当時は武家より身分が低い人たちは着ることができませんでした。
語源から考えてもはっぴは位の高い人が着るものでしたので、身分は関係ない現代でも十分小粋なオシャレアイテムとて活用できるのではないでしょうか。
お祭り以外でよく見る利用シーン
消防署の出初式
江戸時代の火消しがはっぴを着ていたことから、現代でも消防団の制服としてはっぴが採用されているケースは多いもの。とくに、消防団の大切なイベントである出初式では、正装としてはっぴを着用することが多いようです。
お店のセール
セールやバーゲンの時期に、店員さんがはっぴを着ているシーンを見かけることがあります。はっぴはスーツや制服の上からでも羽織りやすく、賑やかなお祭りのイメージがあることから盛り上がりを感じさせるために着用しているようです。
応援衣装
スポーツ中継などを見ていると、応援団がはっぴを着ているシーンを見かけます。
応援するチームカラーに染めたり、「必勝」などの刺繍もしやすいので気軽に用意できる衣装としては最適です。
飛行機の機内着
1960~1980年代までJALではファーストクラスの乗客用に機内でリラックスできるようにとはっぴを提供していました。
ビートルズが来日したときにはっぴを着ている古い映像を見たことがあるかもしれませんが、あれは機内で配られたものだったのです。
実はこんなにたくさん! はっぴの活用方法
はっぴはちょっと羽織るだけでもオシャレですし、どんな服装にも合わせることができるので気軽に着用できます。
例えば、体育祭や学園祭のようなイベントで、団結力を高めるためにみんなでお揃いのはっぴを作ってはいかがでしょうか。すぐに着たり脱いだりもできるので楽ですし、一団で着ていたら目立つこと間違いなしです。
また、個人で利用するなら、睡眠時の羽織りとしてはっぴを着用するというアイディアもあります。「パジャマの上にちょっと1枚羽織りたいな」と思ったときに、すぐに着ることができるので便利です。
暑くなったら寝ながらでも脱ぐことができますので、温度調整もバッチリできます。
家の中で着るものなので思いきったデザインのものをチョイスし、気分を高めるのも良いですね。
はっぴはオーダーメイドなら気軽に自分好みのものを作ることができるので、オシャレなアイテムとしてもおすすめです。
イベントの盛り上がりに活用するのも良いですし、個人や親しい友人とお揃いで楽しむという方法もあります。
日本伝統のはっぴをもっと身近に楽しんでみてくださいね。
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