Tシャツに、 恩師への感謝の気持ちを込めて。
京都府立山城高等学校 ダンス部の皆さま
3月29日(金)、大阪府門真市にある東和薬品RACTABドームでインタビューをさせていただいたのは、京都府立山城高等学校ダンス部のみなさま。
風光明媚な京都市内にある進学校で受験生人気も高く、入試の倍率は6倍近くになる同校のダンス部は117名という大所帯。今回は1年生女子部員が出場した『第12回日本高校ダンス部選手権』の西日本大会ビッグクラス部門にお邪魔しました。
会場の様子
開場の1時間ほど前に到着してみると、ドーム周りにはすでに人だかりが。数週間前にすでに他の大会に先駆けてチケットが完売してしまっていたほどで、当日は長蛇の列に並ぶこととなり、高校ダンスの人気の高さを目の当たりにしました。
敷地内では多くの学校が衣装・ヘアメイクばっちりの状態で動きの最終確認をしていました。私の中ではダンス=ダボっとしたTシャツとパンツ、という固定観念があったのですが、どこの学校も自分たちの演目に合わせた個性的な衣装を準備してきており、驚かされました。ミリタリー風の衣装、お人形さんのような衣装、某有名アニメのキャラクターのような衣装、動きに合わせて音が鳴る衣装など本当に多種多様で凝った造りとなっており、当日までの準備の道のりの長さを思い知らされることとなりました。
山城高等学校ダンス部 顧問 安野留三子先生
ちょうどこの大会当日が定年退職の辞令式ということで、お忙しい中インタビューにご協力をいただきました。同校の保健体育科の教員をされており、赴任をされてからは毎年ダンス部員を全国大会もしくは世界大会に導かれている凄腕の先生です。ダンス部の顧問というと派手で少し厳しそうな人という勝手なイメージがあったのですが、安野先生は体育の先生というより音楽の先生っぽい、高校の先生というより小学校の先生っぽい、優しくにこやかな先生でとてもお話しやすかったです!
部員数は赴任当時から約3倍に。今でも生徒と一緒に練習をすることも。
--部員数がかなり多いとお伺いしましたが現在、何人在籍されているのでしょうか?
先月卒業となった3年生を合わせると117名になります。私が赴任した6年前の約3倍の部員数になりました。元々の練習場所が狭いのですが、アイソレーションは、全員で一緒にやります。しかし、作品を創作し踊るときは、人数が多いのでジャンルやグループ毎に分散して学校内数カ所の空いている屋外で練習します。ウッドデッキのある場所では、生徒たちはガラスを鏡代わりに利用して練習しています。夏休みの学校業務停止期間は校外での練習を余儀なくされますので、特に広範囲に各場所を見て回るのが大変です(笑)。
--部員数が多いと練習を見るのも大変そうですね。
主に2階から1階を見下ろす格好で指導をしています!全体を見て、バランスや、動きのエネルギーや、つながりを大切にする創作ダンスの作舞方法を基に指導しています。アイソレーションは、今でもたまに生徒と一緒に練習するんですよ(笑)現在でも練習場所である1階で、生徒と即興(ダンス用語)したり、倒立歩行をして体幹を鍛えたりしています。昨年の夏休みは、スモールクラスがバク転、バク宙や側宙を演技に入れていましたので、高校時代に体操競技をしていた経験も生かしてその技の補助をしてサポートしましたが、一人が一回の練習で約300本の側宙をします。高校生の体力に負けまいと必死でした(笑)
部員は頭が良く、1を聞いたら8はできる子たち。
入学時はダンス未経験だった生徒も1年かけて必ず全国大会へ。
--今は春休み期間ですが、やはり大会があると休みも取りづらいですか?学校が始まると学業との両立も大変ではないですか?
そうですね、いつもは、週1日は休みを入れるようにしています。大会やイベントが重なると生徒たちからもっと練習したいので練習日にしてほしいとの要望があって練習します。山城高校も倍率が高くどんどんとレベルが上がっているせいか、勉強も大変だと思います。それでも部員は皆、すごく頭がいいので。1を聞いたら、8はできる子たちです。10まではできないにしても(笑)。すぐに理解して動ける子たちばかりです。
うちはダンス経験者が少なく、高校に入学してからダンスを始める子が多いです。なのでどうしても最初は力の差が出ますが、それでも1年かけて、必ず全国大会に連れていっています。
--部活内ではどのような役割分担がありますか?
振り考案係、曲編係、衣装係、イベント係・・・・会長(キャプテン、副キャプテンにもできないことをやる係)があります。キャプテンや副キャプテンだけでなく、部員全員に何かしらの役目を持たせることで、積極的に作舞や運営に関わらせます。絶対にこうしたほうが、部活が楽しくなりますから。
演技中の「早着替え」は、山城高校ダンス部が3年前の全国大会でやったのが初めて。
観客に訴えたいことは何か、観客を引き付けられるかどうか、がダンスには重要。
--今回はキャビンアテンダントがテーマということで、衣装も手作りでしょうか?
はい、もちろんそうです。揃えて着ているドットのブラウスは布から作成しています。ピンクのパンツは購入しましたが、パンツに縫い付けたゴールドのラインやCA風のスカーフ、手袋の装飾、それにヘアメイクも自分たちでやります。衣装もダンスの大会では大きな採点基準となるので、気は抜けません。
今回の演技にはありませんが、ダンスの大会で見かける演技中の「早着替え」は、うちが3年前の全国大会で初めてやったんです。うちのは、一瞬の出来事でいつ替わったのかわかりません。「いつの間に!」といつも驚かれますし、他校の先生からも方法をよく聞かれます。
--安野先生がダンスでこだわるポイントについて教えてください。
創作ダンスが元々の専門分野です。創作ダンスは、音に合わせて体を動かすだけでなく主題(テーマ)を意識して作舞します。作品を通して観客に訴えたいことは何かを念頭に置きながら自分たちのここの動きの部分で観客を引き付けられるかどうか、が重要だと思っています。また、選曲にも大きく左右されます。観客を巻き込むといった意味では、広く知られた有名な曲を使うことも大事ですが、それで他チームと曲が被ってしまってもだめ。難しいですね。
Tシャツにプリントした『Last forever』の文字に込められた想い。部員やOBからの感謝の気持ちに思わず涙。
--今回、部員全員でおそろいのTシャツを作ってみてどうでしたか?
この度は本当にありがとうございました。部員たちも皆大変喜んでいます。今も衣装の上から着ている子もいるくらい。今日、ここに来るとき忘れないために朝から制服の下に着てくるように1年生のキャプテンも部員に連絡していました!(ありがとうございます!笑)
2年生がデザインを考えてくれたんですが、この日までに出してとお願いをしていた日に「納得がいくデザインがまだできていない」と私に報告に来たんです。それだけTシャツにかける想いが強かったんだと思います。だからこそ、デザインしたプリントTシャツが実際に手元に届いた時はとても喜んでいました。
--可愛らしいイラストのTシャツですが、このデザインにはどのようなメッセージが込められていたのでしょうか?
実は先日3月22日に、部員やダンス部OBがわたしのお疲れさま会を開いてくれたんです。本当はその時に着用しようと思っていたので、その日付がデザインの中に入っています。また、後ろに描かれた顔は、私がモデルと聞いています。部員数が徐々に増え、2年前からは百名を超える大所帯の部員を6年間見てきましたが、どの部員もしっかり顔と名前を覚えています。そんな子たちが企画してくれ、今までありがとうって言ってくれて、涙が溢れました。そんな気持ちから、『Last forever(永遠に続く)』と書かれたデザインになったのかなと思います。
--ラブ・ラボの印象について何かあれば教えてください。
部活Tシャツの話がでた時に周りの先生にお話をしてみると、ほぼ全員がラブ・ラボさんのことを知っていましたよ。(※クラスのTシャツなどを過去にご注文いただいた履歴があります^^)素敵なTシャツを作っていただきましたし、ぜひ部員やOBとわたしで広めていきたいなと思っています!
お忙しい中、素敵なお話をありがとうございました!
ダンスにかける熱い想いを話してくださった名将・安野先生、そして大会№1のキラキラ笑顔で撮影にご協力いただいた部員の皆さま、本当にありがとうございました!大会会場を後にして電車に乗ってからもインタビュアー・前川は興奮が冷めやらず、高松に帰ってくるまでの道中、何度もかわいい女子高生の写真を見返していました(笑)。
大事な大会、そして教員生活最後の節目となる日に、安野先生にご一緒できとても光栄でした。そして、山城高校ダンス部のファンになりました!これからも応援しています!!
Interview/Writing/Photo:前川
【取材協力】京都府立山城高等学校 ダンス部の皆さま東和薬品RACTABドーム
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